異国情緒あふれる「うえのドイツ文化村」

うえのドイツ文化村の入り口

「うえのドイツ文化村」は、名前の通り宮古島市の上野にあるドイツの文化をテーマにしたテーマパークです。宮古空港からは車で約15です。

さまざまな魅力や楽しみ方がある「うえのドイツ文化村」を紹介します。

宮古島にうえのドイツ文化村があるのはなぜ

うえのドイツ文化村の入り口

宮古島にドイツ村が建てられたきっかけは、1873年(明治6年)に起きたあるできごと。

1873年の7月、宮古島上野村の海岸にドイツの商船「R.J.ロベルトソン号」が台風の影響によって座礁してしまいます。乗組員たちは、宮古島の漁師たちに救出され、手厚く看護されたことでドイツに帰国できました。

このことを知ったドイツの皇帝は、宮古島の人々の精神に感動し、1876年(明治9年)に日本政府を通して「軍艦チクローブ号」を宮古島に派遣します。

そして1876年(明治9年)3月22日に漲水港(平良港)を見渡せる場所に博愛記念碑が設置されました。

1936年(昭和11年)には、遭難現場である「ンナト浜」に「独逸(ドイツ)商船遭難の地」の碑が建てられ、1937年(昭和12年)には、小学校の教科書に掲載されたことで、全国的に知られるようになります。

そして1996年(平成8年)、祖先の勇気をたたえ、文化遺産として後世に伝えるために「うえのドイツ文化村」がオープンしました。

うえのドイツ文化村といえば博愛記念館

うえのドイツ文化村の博愛記念館

うえのドイツ文化村で最も目を引くのが、ドイツの古城「マルクスブルク城」を原寸大で再現した8階建ての「博愛記念館」です。

マルクスブルク城は、ブラウバッハ市にあるライン川地方のなかで戦乱による破壊をまぬがれた、中世の面影を残す唯一の城です。

1階では、オリジナル石鹸を作ったり、ドイツ貴族の衣装を着て写真撮影したりできます。衣装のサイズは、子供用から大人用まであるので、ファミリーにもおすすめです。

2階と3階は、マルクスブルク城の内部が再現されていて「台所」「騎士の間」「婦人の間」「礼拝堂」を見学できます。また、展示されている絵画や美術品も必見です。

4階には、本格的なチャペルがあり、マルクスブルグ城内でキリスト教式の結婚式を挙げられます。

地上42mにある最上階は展望台になっていて、宮古島の美しい海を一望できます。来間島やイムギャーマリンガーデンをはじめ、天気のいい日は遠くの東平安名崎まで見渡せる絶景スポットです。

子どもが遊びながら学べるキンダーハウス

うえのドイツ文化村のキンダーハウス

ドイツ語で「子供の家」という意味を持つキンダーハウスには、グリム童話に関する資料や複製画、くるみ割り人形などドイツのおもちゃが展示されています。

木のパズルで遊べるコーナーや絵本を読める図書室もあり、子供たちが遊びながらドイツの文化にふれられます。

キンダーハウスにある西側のベルリンの壁

そんなキンダーハウスで目を引くのは、高さ3.6m、重さ2.6tある本物のベルリンの壁です。このベルリンの壁は、東ドイツ通商公社が東ドイツ軍基地内に保管していたものです。

西側のベルリン壁にはラクガキがたくさんありますが、東側のベルリン壁には一切ラクガキがなく、表と裏でだいぶ違います。また、関連資料や当時の様子がわかる写真パネル、平和の鐘なども展示されています。

ウミガメとも出会えるシースカイ博愛

うえのドイツ文化内の海

シースカイ博愛では、離島唯一の半潜水式の水中観光船で海中散歩を楽しめる場所です。服を着たまま、宮古島のサンゴ礁や熱帯魚たちがすむ水深25mの美しい海の世界を見られます。

デッキの階段をおりてみると、神秘的な光景が広がっています。窓からは、さまざまなサンゴ礁や熱帯魚たちを観察できます。

またシースカイ博愛は、ウミガメとの遭遇率が高いことでも有名です。博愛漁港内はウミガメの餌場となっているので、運が良ければ、至近距離でウミガメを見られます。

シースカイ博愛の所要時間は約45分です。1日7回運行されますが、おすすめの時間帯は満潮だそうです。

シースカイ博愛は不定休で、天候状況によって運航されない場合があります。

うえのドイツ文化村は穴場の散策スポット

うえのドイツ文化村のパレス館

うえのドイツ文化村は、駐車場も入場料も無料です。さらに、博愛記念館の1階とキンダーハウスも無料で見学できます。料金表にはキンダーハウスは有料と書かれていましたが、お金は必要ありませんでした。

さらに、うえのドイツ文化村の遊歩道は整備されているので、散策スポットとしてもおすすめです。透明度の高いきれいな海のそばで、波の音を聞きながらゆっくり過ごしていると癒されます。

うえのドイツ文化村のハート岩

パレス館(老朽化のため閉鎖)の近くの遊歩道の先には、ハート岩とシーサ岩があります。恋愛のパワースポットとして有名で、ハート岩を見る目的で訪れる方もいるそうです。

ハート岩は干潮の2時間前後しか見られないので、事前にチェックしておきましょう。干潮や満潮の時間は、潮位表 平良で確認できます。

また、うえのドイツ文化村は、季節に合わせてさまざまなイベントも開催しているので要チェックです。ドイツの文化と宮古島の美しい自然にふれてみてはいかがでしょうか。

うえのドイツ文化村
住所 沖縄県宮古島市上野字宮国775-1(地図
電話番号 0980‐76‐3771
営業時間 9:30-17:30(最終入館17:00)
定休日 火曜日・木曜日
HP https://www.hakuaiueno.com

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